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新しい睡眠薬450191-Sの多施設薬効評価—適応と最適用量の検討
著者: 大熊輝雄1 福田一彦1 衛藤俊邦1 神保真也2 本多裕2 苗村育郎2 菱川泰夫3 飯島寿佐美3 杉田義郎3 森温理4 佐々木三男4 伊藤洋4 中沢洋一5 小鳥居湛5 坂本哲郎5 佐野譲6 古田寿一6 金英道6 後藤平7 藤本彰7 山本雅康7
所属機関: 1東北大学医学部精神医学教室 2東京大学医学部精神神経科学教室 3大阪大学医学部精神医学教室 4東京慈恵会医科大学精神神経科学教室 5久留米大学医学部神経精神医学教室 6金沢大学医学部神経精神医学教室 7東京警察病院内科
ページ範囲:P.943 - P.959
文献購入ページに移動その結果,①本薬4mgまで投与した場合,92%の症例に最適用量の設定が可能であり,そのうち77%の症例は最適用量が2mg以下であった。②最適用量投与時の全般改善度は,著明改善20%,中等度改善35%,軽度改善31%であった。③不眠の原因別に全般改善度をみると,心因群,うつ病群に優れた効果が認められた。④睡眠指標では入眠障害,中途覚醒後の再入眠,熟眠感,覚醒時気分に著しい改善が認められた。⑤副作用としてhang-overが2〜3%に認められた。
以上の成績から本剤は,用量-作用効果の対応が比較的広い範囲で成立し,副作用の少い,使用しやすい薬剤と評価した。
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