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文献詳細

雑誌文献

精神医学27巻8号

1985年08月発行

短報

DantroleneとBromocriptineが奏効したと思われる悪性症候群の2例

著者: 有田忠司1 伊藤陽1 恩田晃2 武内広盛2 不破野誠一2 佐野孝3

所属機関: 1新潟大学医学部精神医学教室 2国立犀潟療養所 3白根緑ケ丘病院

ページ範囲:P.966 - P.969

文献概要

 I.はじめに 悪性症候群syndrome malinは,荻田ら(1983年)4)によると,本邦では数十例の症候報告があり,そのうち30%以上が死亡していると言われる。そして,このような高死亡率の原因として,悪性症候群の病初期を見逃し重症化させてしまうこと,悪性症候群の原因が十分解明されておらず治療方法が確立していないこと,であると述べている。
 この度,われわれは神経遮断薬の投与と関連した持続性高体温,錐体外路症状および自律神経症状などの身体症状と昏迷,緘黙などの精神症状を伴った悪性症候群に骨格筋弛緩剤であるdantroleneと持続性ドパミン作動薬であるbromocriptineを投与し,その臨床症状を比較的早期に改善せしめた2症例を経験したので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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