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研究と報告
抗うつ薬の副作用と臨床効果の予測について—二重盲検比較試験の集合解析
著者: 栗原雅直1 藤田利治2
所属機関: 1虎の門病院精神科 2国立公衆衛生院疫学部
ページ範囲:P.1021 - P.1028
文献購入ページに移動めまいふらつき立ちくらみ,悪心・嘔吐,異常体験,不穏興奮錯乱,知覚異常などの随伴症状の存在は,早い時期から最終全般改善度が悪いことを予測させる兆候である。
以上の随伴症状の他,ねむ気,振せん,発汗,発疹・掻痒感,排尿障害,その他の胃腸障害などの随伴症状が治療初期にあると,安全度は悪く評価されがちである。
すなわち随伴症状のなかでも治療の安全と関連づけられるものと,症状の経過と関連づけられるものとがある。しかし(5%程度の)割合に頻度が高い随伴症状でも,記憶障害や体重増加のように,概括評価と有意の関係がないものがある。これらの差異は随伴症状に関する医師の把握の仕方について示唆するものであろう。
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