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文献詳細

雑誌文献

精神医学27巻9号

1985年09月発行

文献概要

研究と報告

いわゆる間脳症の1例—Dexamethasone Suppression Testの異常とSodium Valproateの効果について

著者: 渡辺雅子13 渡辺裕貴13 藤井英雄1 牟礼利子1 滝川守国2

所属機関: 1鹿児島大学医学部神経精神医学教室 2鹿児島大学保健管理センター 3現)国立療養所静岡東病院(てんかんセンター)

ページ範囲:P.1075 - P.1080

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 抄録 14歳の初潮後,ほぼ毎年周期的に,不眠あるいは嗜眠,感情の変化,俳徊,衝動行為,思考散乱などの精神症状が出現し,かつ,その間体重の変動,多飲多尿,食欲の昂進や低下,癌瘡,多毛,無月経などの身体症状を伴う31歳の女性例を経験し,間脳症と診断した。諸検査の結果,血清コルチゾールが精神症状の増悪する秋から冬にかけて増加し,春から夏にかけて精神症状の軽快とともに減少していくのが認められ,かつ,コルチゾール高値の時期にはDcxamethasone Suppression Testで抑制されなかった。また,治療薬としてsodium valproate(SVと無各す)が奏効したので,症例の病態生理とSVの作用機序について,間脳一下垂体一副腎系と関連して考察した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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