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文献詳細

雑誌文献

精神医学28巻10号

1986年10月発行

研究と報告

口内温リズムよりみたうつ病のリズム障害—うつ病の時間精神医学的研究Ⅰ

著者: 永山治男1 長野浩志1 池崎明1 田代哲男1

所属機関: 1大分医科大学精神神経科

ページ範囲:P.1127 - P.1132

文献概要

 抄録 うつ病の発現における生体リズム障害の関与の有無を探る研究の1つとして,11名の大うつ病者(DSM-Ⅲ)の口内温リズムと臨床重症度を互いに対応させつつ測定した。測定は,入院第1,4週に行ったが,体温測定は連続各3日間行った。体温の結果は最小2乗法により分析したが,全員が有意なサーカディアンリズムを示した。また,臨床症状の重症度と相関して体温リズムの周期が相対的に短縮していることから,このリズムはフリーランしているものと考えられた。この外的脱同調の他に内的脱同調の存在も推定されたが,24時間周期分析における位相自体は臨床症状と相関せず,位相変化のもつ病因的意義は少ないものと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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