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文献詳細

雑誌文献

精神医学28巻11号

1986年11月発行

文献概要

研究と報告

保健所デイ・ケアの意義と展望—福井県での実践から

著者: 斉藤莊二1

所属機関: 1福井県精神衛生センター

ページ範囲:P.1247 - P.1254

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 抄録 福井県における保健所デイ・ケアの現状と問題点を総括した。治療的かかわりにおいて辻12)の治療精神医学に注目した1保健所での実践経過と実態調査の結果をもとに,保健所デイ・ケアの意義,実施形態,課題および展望について考察した。我々は,就労を当初の目標にしたが,時間の経過と深まりにつれ参加者の主体性の醸成と"精神病"についての相互検討が参加者と我々にとっての根源的な課題となった。保健所デイ・ケアの意義は,精神病治療の一環であると認識される。保健所デイ・ケアが治療の場として位置づけられるためには,地域性の影響下での精神病観と治療方法論の討究および構築が今後の課題である。なお,デイ・ケアは県下8保健所すべてにおいて週1回実施されており,昭和59年度には140名(男49名,女91名)が参加し,発病後長期の経過をたどっている精神分裂病者が103名(1回平均4.4名,平均年齢36.8歳)を占めていた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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