文献詳細
文献概要
脳の働きと心―大脳の機能をめぐって
総論:局在論の歴史—前頭葉の精神症状を中心に
著者: 大橋博司1
所属機関: 1国立京都病院
ページ範囲:P.1273 - P.1279
文献購入ページに移動 医聖と呼ばれるHippocratesの名を冠せられた厖大な医学的文献集 “Corpus Hippocraticum”―おそらく紀元前5世紀後半から前4世紀末葉にいたる―の中の「神聖病」(てんかん)編には以下の言葉がみられる。
「われわれの快楽も歓喜も,笑いも戯れも,さらにまた悲嘆も苦悩も,不快も号泣も,脳外からは生じないことを,人びとは銘記すべきである。われわれはとくに脳によって思考し,視覚と聴覚をはたらかせ,美醜,善悪,快不快の識別を行う。………」(拙訳)
「われわれの快楽も歓喜も,笑いも戯れも,さらにまた悲嘆も苦悩も,不快も号泣も,脳外からは生じないことを,人びとは銘記すべきである。われわれはとくに脳によって思考し,視覚と聴覚をはたらかせ,美醜,善悪,快不快の識別を行う。………」(拙訳)
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