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文献詳細

雑誌文献

精神医学28巻3号

1986年03月発行

研究と報告

抗てんかん剤による組織呼吸障害—とくに重症化てんかん患者にみられる静脈血ガス分析の異常

著者: 武井満12 石崎朝世3 土井優子3

所属機関: 1前:東京都立府中療育センター 2現:東京都立松沢病院 3東京都立府中療育センター

ページ範囲:P.297 - P.305

文献概要

 抄録 てんかん患者の中に,静脈血が動脈血のように鮮紅色を呈する例が認められることから,その機序と原因を明らかにするために,血液ガス分析を主に静脈血について行った。
 その結果,鮮紅色を呈した静脈血のO2分圧は異常に高値を示していた。動脈血については正常範囲であった。次に服用抗てんかん剤を減量整理したところ,静脈血O2分圧の異常高値は低下して改善した。またdiazepamの静注により,静注直前に比べて直後では,静脈血O2分圧は著明に上昇した。これらのことから,静脈血O2分圧の異常高値は服用している抗てんかん剤との関連が推定された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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