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文献詳細

雑誌文献

精神医学28巻4号

1986年04月発行

研究と報告

25時間を周期とする睡眠・覚醒のフリーランニング・リズムと頻回の無呼吸を示した盲児の1例

著者: 大川匡子1 七海敏仁1 菱川泰夫1 高橋清久2

所属機関: 1秋田大学医学部精神科 2滋賀医科大学精神科

ページ範囲:P.443 - P.450

文献概要

 抄録 先天性小眼球症と白内障による両眼盲,精神発達遅滞,てんかん発作,肥満,挿間的に起こる呼吸停止,チアノーゼ,過呼吸などの症状を示している11歳の女児に,1歳3カ月頃より,約25時間を周期とする睡眠・覚醒リズムの非常に強固なフリーランが認められた。すなわち,患児の入眠時刻が毎日約1時間ずつ遅れてゆくために,約2週間の期間をおいて,昼夜での睡眠時間帯が完全に逆転することを繰り返していた。
 この症例では,個体の内因性の概日リズムが強固に持続し,その概日リズムを外界の24時間リズムへ同調させる機構に障害があるものと考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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