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文献詳細

雑誌文献

精神医学28巻7号

1986年07月発行

文献概要

研究と報告

精神医学研究におけるSADSの役割—I.臨床評価の不一致の原因とSADSの成立

著者: 北村俊則2 島悟3

所属機関: 1ニューヨーク州立精神医学研究所 2国立精神衛生研究所 3慶応義塾大学医学部精神神経科学教室

ページ範囲:P.743 - P.749

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 抄録 精神症状の評価や精神科診断の不一致の原因として,被検者分散,情況分散,情報分散,基準分散,観察分散があるが,最後の3者に由来する不一致を少なくするためにさまざまな構造化面接が作成されている。米国国立精神衛生研究所の主催した多施設共同うつ病研究計画において研究用診断基準(RDC)に準拠した診断を行うために必要な情報を収集できるよう編集された構造化面接が感情病および精神分裂病用面接基準(SADS)である。SADSは目的に応じて,標準版(第1部は現在挿話もしくは過去1年間の症状の有無と重症度を評価し,第2部は過去に出現した精神障害について簡略化した形で記載する),生涯版(非患者を対象とする),追跡版(症状の変化を記載する)が作られている。さらに総合評価尺度(GAS),分野別総合評価,ハミルトンうつ病評価尺度への変換式が備えられている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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