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文献詳細

雑誌文献

精神医学28巻7号

1986年07月発行

文献概要

研究と報告

精神症状を主徴とする原発性副甲状腺機能亢進症

著者: 早原敏之1 橋本和典1 白川佳代子1 田中弘子1 細川清1 宮内昭2

所属機関: 1香川医科大学精神神経科 2香川医科大学第2外科

ページ範囲:P.795 - P.802

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 抄録 抑うつ・幻覚妄想状態で治療中に高Ca血症よりPHPTと診断し,手術にて副甲状腺腫が確認された2症例を報告した。術後Ca値の低下とともに精神症状は消失し,現在まで各々6カ月,12カ月経過するも再燃はみられない。1例では身体症状を除く精神症状のみに対しては向精神薬が一過性ながら有効であった。他例ではlevodopaと高Ca血症とが相乗的に作用したと考えられた。Mg代謝異常は認められなかった。精神症状の発現機序を考察するとともに,とくに中年女性における抑うつ,幻覚妄想状態における鑑別診断上の重要性を強調した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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