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動き
WHO児童精神衛生会議
著者: 池田由子1
所属機関: 1国立精神衛生研究所
ページ範囲:P.846 - P.847
文献購入ページに移動 WHO西太平洋地区児童精神衛生会議が,1985年11月13日から16日まで,シンガポールのノボテル・オーキッド・インで開催された。この会議はシンガポール政府と精神衛生協会の協賛によるものであった。西太平洋地区のメンバーである9カ国(オーストラリア,中国,日本,韓国,ニュージーランド,マレーシア,フィリピン,シンガポール,米国)から11人と,シンガポールからオブザーバー5人が参加した。いずれも児童精神衛生の専門家である。ジュネーブの本部からはJ. Orleyが,マニラの西太平洋地区支部からは新福尚隆氏が参加された。会議設営は新福氏の尽力によるところが大きい。日本からは福岡大の村田豊久教授と筆者が出席した。参加者のうち5人が女性児童精神科医で,新福氏の言によればこのような比率はWHO会議では稀とのことである。そのせいか雰囲気はきわめて友好的で,朝から夕方まで罐詰の重労働で宿題まで出たが,なかなか楽しいものであった。
開会式にはシンガポール厚生省や精神衛生協会の指導者が出席したが,医務局長に当るDr. C. A. Juが中国服の楚々たる女性であったのには驚かされた。出席の女医たちの談では官公庁を初め社会では全くの男女同権であるとのことであったが,詳しく聞くと他国からの出かせぎや,非中国系のメイドが家事・育児を分担しており,わが国とは大部事情が異なっていた。
開会式にはシンガポール厚生省や精神衛生協会の指導者が出席したが,医務局長に当るDr. C. A. Juが中国服の楚々たる女性であったのには驚かされた。出席の女医たちの談では官公庁を初め社会では全くの男女同権であるとのことであったが,詳しく聞くと他国からの出かせぎや,非中国系のメイドが家事・育児を分担しており,わが国とは大部事情が異なっていた。
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