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文献詳細

雑誌文献

精神医学28巻8号

1986年08月発行

文献概要

研究と報告

精神医学研究におけるSADSの役割—II.SADSの信頼性と他の面接基準との比較

著者: 北村俊則2 島悟3

所属機関: 1ニューヨーク州立精神医学研究所 2国立精神衛生研究所 3慶応義塾大学医学部精神神経科学教室

ページ範囲:P.889 - P.895

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 抄録 米国におけるSADS標準版第1部の項目の信頼度は全般的に,1)再試験法,2)ビデオ面接法,3)同席面接法の順に高い値が示された。期待された高つ信頼度が得られない項目もいくつかあったが,分野別総合評価はどれも高い信頼度が得られた。最も厳密な検定法と考えられる再試験法によって調べられた標準版第2部および生涯版SADSの項目はやや低いものであったが,感情障害や自殺行動につつては満足のゆくものであった。日本においてもSADSの日本語版が研究場面で使用され,信頼性も確認されている。
 またSADSはDSM-Ⅲのつくつかの第1軸障害(精神病性障善,主だった感情障害とその亜型,不安性障害,アルコール乱用)と第4軸についての情報を与えることができる。さらに,DSM-Ⅲ診断を目的とした診断用面接基準(DIS)やDSM-Ⅲ用構成化面接基準(SCID)と異なり,SADSは各症状の重症度の段階評価が行なえる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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