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文献詳細

雑誌文献

精神医学28巻8号

1986年08月発行

短報

日本人精神遅滞男性集団における脆弱X症候群

著者: 有波忠雄12 近藤郁子2

所属機関: 1茨城県立コロニーあすなろ病院 2筑波大学基礎医学系人類遺伝学

ページ範囲:P.946 - P.948

文献概要

I.はじめに
 脆弱X症候群は,X染色体長腕末端に切断,ギャップを伴う,精神遅滞を主症状とするX-連鎖性の疾患である。欧米・オーストラリアでの集団調査の結果,男性2,000〜2,500人に1人の有病率と推定され,ダウン症候群に次いで頻度の高い染色体異常を伴う精神遅滞である6)。これまでの日本での調査では,発見された例は少なく4),日本人では同症候群の頻度は他の人種に比べて低いと推測されている。しかし,これまで報告された日本での調査は,主として精神遅滞の家族歴のある例を対象としており,また,その調査された数も少ない。そこで我々は同症候群の日本人での頻度を検討をする目的で,精神遅滞集団での調査を行ったので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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