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短報
Clenched fist syndrome(にぎりこぶし症候群)を呈した接枝分裂病の1例
著者: 藤井英雄1 水谷弘1 冨永秀文1 松本啓1 松下兼介2
所属機関: 1鹿児島大学神経精神医学教室 2福山病院
ページ範囲:P.949 - P.951
文献購入ページに移動clenched fist syndrome(にぎりこぶし症候群)はSimmonsら4)によって初めて報告されたもので,片手または両手を固くにぎりしめた状態を示すものであり,心因反応やヒステリーの転換症状といわれている。しかし文献例は少なく,本邦においては3例しか報告されていない。また内因性精神病における合併はさらに稀である。著者らは接枝分裂病において,幻聴,被害妄想,拒絶症とともに,一過性に,にぎりこぶし症候群を呈した症例を経験したので,若干の検討を加えて報告する。
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