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文献詳細

雑誌文献

精神医学28巻9号

1986年09月発行

文献概要

研究と報告

歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(Dentatorubropallidoluysian atrophy:DRPLA)の精神症状

著者: 森田昌宏1 内藤明彦1

所属機関: 1新潟大学医学部精神医学教室

ページ範囲:P.1027 - P.1035

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 抄録 DRPLAの23症例の精神症状を経過との関連から分析した。その結果徐々に進行する痴呆が23例中22例に認められた。小児・思春期の発病者では知能障害の進行は速く,活動性低下,感情の鈍麻化も著しく,痴呆化の過程は単純で急激であった。中年・初老期の発病者では知能障害の進行は比較的遅く,経過中に活動性亢進,多幸気分,せん妄状態を呈するものが多く,痴呆化の過程は若年発病者に比し,緩徐で多彩であった。青年期の発病者は,これら2群の移行的存在であるが,不機嫌や情動易変性の目立つものがあった。DRPLAの痴呆の特徴として精神運動性の緩徐化や皮質巣症状の欠如を見い出し,アルツハイマー病で代表される皮質性痴呆と異なるところから,DRPLAにみられる痴呆は皮質下性痴呆の範疇に入るものと結論した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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