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文献詳細

雑誌文献

精神医学28巻9号

1986年09月発行

研究と報告

うつ状態における心電図R-R間隔変動係数(CV値)の再検討

著者: 笠正明1 岡田章1 向井泰二郎1 田中久敬1 脇本京子1 人見一彦1

所属機関: 1近畿大学医学部精神神経科

ページ範囲:P.1049 - P.1054

文献概要

 抄録 さまざまな自律神経症状を呈する薬物療法中のうつ状態の患者を対象にして,精神科領域における心電図R-R間隔の変動係数CV値の有用性について検討した。
 うつ状態と自律神経症状の評価には,われわれが翻訳したCPRS(Comprehensive Psychopathological Rating Scale)のうつ病用評価尺度を用いた。
 うつ状態の患者のCV値は正常値よりも低く,内因性うつ病群ではCV値とうつ状態および自律神経症状の重症度が相関する傾向が認められたが,同一患者で疾病の経過にたがいCV値を重ねて測定してみても一定の傾向は得られず,測定条件の問題もあるために,精神科領域で臨床的に使うためには更に検討を要すると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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