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文献詳細

雑誌文献

精神医学28巻9号

1986年09月発行

文献概要

研究と報告

精神分裂病に多発性骨髄腫を合併した1例—臨床症状の推移と脳波学的変化

著者: 加藤健1 桜井信幸1 小林節夫2

所属機関: 1順天堂大学医学部精神医学教室 2川越同仁会病院

ページ範囲:P.1061 - P.1065

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 抄録 症例は昭和34年(25歳)に精神分裂病の診断をうけ,現在に至るまで治療的関与がなされていたが,昭和53年(44歳)に多発性骨髄腫を合併した。それ以後,精神病像が緊張妄想型より非定型病像へと移行し,かつ脳波的にも変化が認められたので報告した。
 生化学的検査では,昭和53年にM蛋白血症が認められ,昭和59年に血尿が出現したため精査し,多発性骨髄腫が発見された。脳波では昭和56年以前に正常であったが,漸時増悪傾向を示し,昭和60年には,徐波群発,左右差,突発波が明確となった。精神症状は初回入院以降,緊張病性興奮を示していたが,昭和48年頃より上記症状に加え,意識,情動障害を伴う非定型病像へと病型移行が認められた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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