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文献詳細

雑誌文献

精神医学29巻1号

1987年01月発行

特集 老年精神医学

老年期のリエゾン精神医学—老人診療の場で「リエゾン」を考える

著者: 木戸又三1

所属機関: 1東京都老人医療センター精神科

ページ範囲:P.73 - P.79

文献概要

I.はじめに
 Liaison Psychiatry10,17)あるいはConsultation-Liaison Psychiatry11)は,身体疾患を有する患者の精神的な問題を,積極的に,あるいは他科からの依頼に応じて取扱う,精神医療の分野である。しかし筆者がここで論じようとするのは,このような精神科から他の診療科への関与だけではなく,老人医療における精神科と他科との相互のリエゾン(連携)の問題である。この問題は非常に重要であり,このようなリエゾンなしには老人の精神科診療は成り立たないといっても過言ではない。このことは老年病の一つの特徴がmultiplepathology8),すなわち一人で多くの疾患を持っていることにあり,また老人の治療にあたっては,常に根底にある老化ということを念頭におかねばならない9)ことを考えれば容易に理解されよう。
 このような精神科と他科との相互のリエゾンの問題を中心に据えて,老人医療の現状について考えてみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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