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文献詳細

雑誌文献

精神医学29巻11号

1987年11月発行

文献概要

研究と報告

Eating Disorderにおけるデキサメサゾン抑制試験

著者: 切池信夫1 西脇新一1 永田利彦1 川北幸男1

所属機関: 1大阪市立大学医学部神経精神医学教室

ページ範囲:P.1171 - P.1177

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 抄録 anorexia nervosa 13例,bulimia 14例にDSTを施行し,正常対象群18名の結果と比較するとともに,体重減少,摂食行動パターン(過食の有無),抑うつ症状との関連について検討を加えた。anorexia nervosa 13例中85%,bulimia 14例中50%に非抑制を認め,正常対象群18名中11%に比し有意に高率であった。デキサメサゾン投与後の血漿コーチゾール濃度は,健康時からの体重減少率と有意な正の相関を示した。しかし,DST非抑制と,過食の有無,抑うつ症状との間には有意な関係を認めなかった。anorexia nervosaの一部の患者において,摂食行動の正常化,体重の回復によりDST結果も正常化した。またbulimiaの一部の患者は,抗うつ剤の投与により過食の減少,抑うつ症状の改善とともにDST結果も正常化した。これらの結果について若干の考察を加えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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