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文献詳細

雑誌文献

精神医学29巻11号

1987年11月発行

研究と報告

Klüver-Bucy症候群を呈した多発梗塞性痴呆の1剖検例

著者: 東保みつ枝1 竹下粧子1 藤井薫2 帆秋孝幸2

所属機関: 1大分医科大学精神神経医学教室 2帆秋精神病院

ページ範囲:P.1187 - P.1193

文献概要

 抄録 62歳時より,一過性の感覚・運動障害を示し,62歳時からは,痴呆症状が進行し,末期の5年間は,Klüver-Bucy症候群を呈した,多発梗塞性痴呆の一剖検例を報告した。痴呆症状全般の責任病巣としては,主として前頭葉深部白質の多発性軟化巣及び,不全軟化巣が考えられ,Klüver-Bucy症候群に関しては,両側側頭葉のび漫性線維性gliosisが関連するものと考えられた。側頭葉病変に関しては,脳実質内細・小動脈の硬化性病変と,後交通動脈のvariationによる慢性的循環障害が想定され,Binswanger病と共通する病態と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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