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文献詳細

雑誌文献

精神医学29巻12号

1987年12月発行

研究と報告

重篤な1急性睡眠剤中毒の血漿交換による治療例—とくに脳波所見と血中薬物濃度の推移

著者: 藤元ますみ1 猪狩中1 高橋正典1 坂西信彦1 荒川文雄1 大岩恭子1 安藤利道1 新村ヨシオ1 井上道雄1 檜垣昌夫2 小川良雄2 星野真希夫2 鈴木尚志3 岡田まゆみ3

所属機関: 1昭和大学精神医学教室 2昭和大学泌尿器科学教室 3昭和大学麻酔科学教室

ページ範囲:P.1335 - P.1340

文献概要

 抄録 大量の睡眠剤を服用し,重篤な昏睡状態を呈したため,全身管理,特に呼吸,循環器系の維持療法と4回の血漿交換を行い,後遺症なく回復しえた1症例を報告した。
 患者は48歳の躁うつ病の女性。自殺目的にて致死量をはるかに上回るアモバルビタールの他2剤を服用した。全経過中,数回の脳波検査と血中濃度の測定を行い,臨床所見との関連を検討した。平坦脳波を示し,致命的血中濃度を上回り,長時間にわたり昏睡状態を呈した最重症の症例でも,救命の可能性はあると結論し,維持療法の重要姓,血漿交換の有用性について論じた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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