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文献詳細

雑誌文献

精神医学29巻2号

1987年02月発行

文献概要

動き

WPA地域シンポジアム(コペンハーゲン)に出席して

著者: 森温理1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学精神神経科

ページ範囲:P.212 - P.213

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 創立25周年記念を兼ねたWPA地域シンポジアムが,昨年8月19日より22日までコペンハーゲンで開催された。登録者は約830名で,わが国からも30名の方々が参加された。開会式は有名なチボリ公園内のコンサート・ホールで,お膝元のWPA事務局長F. Schulsingerの司会で行われ,WPA会長C. N. Stefanis,13年間WPA事務局長を勤めたD. Leigh,デンマーク精神医学会会長J. K. Larsenなどの挨拶とデンマーク王室バレエ団の踊りが披露された。そのあと同じチボリ公園内のレストランで歓迎レセプションがあった。
 筆者はcommittee memberの1人として会議に出席したので,はじめに少しばかりそのことを報告したい。今回はcommittee 25人のうち16人と多数の参加があり,A. M. Freedmanの司会の下,活発な討議がなされた。1つはcommitteeの役割が明確でないこと,会長,事務局長などexecutive committeeやWPA各セクションのchairmanとの協力関係がいま1つ欠けていることなどが指摘され,もっと実際的な働きをすべきであるとされた。また,それとともにWPA執行部をさらに強化し,内外の情勢にもっと十分対応できるよう進言すべきだとの論もあった。会議のあとcommittee内に会員資格,会則・内規,財政に関する3つのsubcommitteeを作ることになり,各自どこかに入るということで筆者も財政に関するsubcommitteeの委員にさせられた。もう1つの大きな議題は次期総会の開催地をめぐる件であった。今回も当初WPA執行部は日本開催を希望して打診があったが,これについては日本精神神経学会から辞退の旨を伝えてあったので,全く白紙の状態であるとのことであった。かなり白熱した議論があり,アルゼンチン代表の激しい勧誘演説もあったりしたが,結局その時は決まらず,後にアテネに落ち着いたようである。なお,6年毎の総会では重要懸案が片づかないので3年毎ではどうかとの意見もでた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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