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研究と報告
入院中の精神疾患患者における遅発性ジスキネジアに関する研究
著者: 阪本淳1 小田代司1 小高晃1 猪俣好正1 白取博志1
所属機関: 1宮城県立名取病院
ページ範囲:P.253 - P.264
文献購入ページに移動その結果314名中24名(7.6%)がTDと診断された。TD群と対照群との間で従来からTDとの関連が示唆されてきた,いくつかの項目について比較した結果,高年齢化がTDの発症および症状の非可逆性に関係すること,症状の重症度については性別およびTD以外の錐体外路症状の合併が関係することが推測された。抗精神病薬との関連についてはTD群と対照群の間に差が認められなかったので,抗精神病薬非服用老人35名についてAIMSを施行した結果,2名(5.7%)のみに明らかなTDの症状を認めた。この出現頻度を同年齢帯域に属する抗精神病薬服用群のTDの出現頻度と比較した結果,服用群で有意に高く,TDの発症と抗精神病薬との間の関係が示唆された。
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