icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学29巻3号

1987年03月発行

研究と報告

MOD-20(teciptiline maleate)とmianserinの抗うつ効果に関する二重盲検比較試験

著者: 小林義康1 小林亮三2 小野寺勇夫3 伊藤公一4 高橋三郎5 千葉達雄6

所属機関: 1市立小樽第二病院 2国立札幌病院 3岡本病院 4札幌花園病院 5旭川医科大学医学部附属病院 6北海道大学医学部附属病院

ページ範囲:P.311 - P.328

文献概要

 抄録 新規の四環系抗うつ剤MOD-20の各種うつ病,うつ状態に対する臨床的抗うつ効果,安全性および有用性について,mianserinを対照薬とした二重盲検比較試験により検討した。解析対象は各種うつ病,うつ状態の106例(MOD-20群53例,mianserin群53例)であった。
 最終全般改善度では両群間に有意差は認められず,各評価時期の全般改善度にも有意差は認められなかった。症状別改善率について,思考抑制と思考内容(自殺)の1週後ではMOD-20群が優れている傾向が認められたが,効果発現時期について両群間に有意差は認められなかった。副作用について,全般安全度では両群間に有意差は認められず,副作用の症状別出現率にも有意差は認められなかった。最終全般改善度と全般安全度を総合した有用度では両群間に有意差は認められなかった。また参考として層別解析を試み,MOD-20とmianserinの臨床効果の特徴を比較した。以上の結果について若干の考察を試みた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら