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文献詳細

雑誌文献

精神医学29巻4号

1987年04月発行

文献概要

研究と報告

痴呆スクリーニング・テストの開発

著者: 大塚俊男1 下仲順子2 北村俊則1 中里克治2 丸山晋1 谷口幸一3 佐藤真一4 池田央5

所属機関: 1国立精神・神経センター精神保健研究所 2東京都老人総合研究所 3鹿屋体育大学 4早稲田大学 5立教大学

ページ範囲:P.395 - P.402

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 抄録 地域の中で痴呆性老人を早期に発見し,相談,指導,ケアなど各種保健活動を進める上で保健婦などのコ・メディカルスタッフが容易に施行でき,かつ鑑別できる痴呆スクリーニング・テストの開発を試みた。わが国および欧米の9種類の簡便な痴呆評価スケールに使われている質問項目を参考にして,新たに作成したテストを5回にわたり調査,修正して改良を加え,最終的に20採点項目のテストを作成した。正常な老人から痴呆を疑われる老人までを含む203名(男性59名,女性144名)よりなる集団を対象に本調査を行った。本テストが高い内的整合性と信頼性,かつ妥当性を有することを臨床診断(DSM-Ⅲによる痴呆診断基準および柄澤のぼけの判定基準による),長谷川式痴呆診査スケールおよびMental status Questionnaire(MSQ)を外的基準として検討した。本テストの痴呆スクリーニング・テストとしての十分な有効性が確かめられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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