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研究と報告
歯状核・赤核・淡蒼球・ルイ体萎縮症(Dentatorubropallidoluysian atrophy:DRPLA)の脳波
著者: 馬場肝作1
所属機関: 1新潟大学医学部精神医学教室
ページ範囲:P.523 - P.531
文献購入ページに移動 抄録 22例の歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症(DRPLA)の脳波所見について報告した。棘波性異常はてんかん発作を有する若年発病者で高率にみられ,てんかん発作を欠く遅発症例では棘波性異常の出現率は低かった。波形としては中心領域最大の4〜7Hzの非定型な棘徐波複合が多くみられた。δバーストは前頭領域で最もめだっており,δバーストと棘波性異常との間に出現相関がみられた。22例中6例に光過敏性が認められた。臨床経過と脳波変化について縦断的に調べてみたが,その結果,疾病末期に棘波性異常が消失する症例群と消失しない症例群とがあることが判明した。DRPLAとミオクローヌスてんかん症候群を呈する他疾患の脳波像の比較,検討を行い,DRPLAの脳波像は疾患特異的ではなくその臨床像の反映,すなわち症状依存的であると結論した。
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