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短報
フルナリジン投与中にみられた抑うつ状態
著者: 三野善央1 徳広美紀2
所属機関: 1高知医科大学公衆衛生学教室 2四国勤労病院
ページ範囲:P.1005 - P.1007
文献購入ページに移動I.はじめに
フルナリジン(flunarizine)は作用接続性のカルシウム拮抗剤として開発され,脳血流増加作用,脳保護作用,抗めまい作用,血管内皮細胞保護作用,血液流動性改善作用があるとして,脳梗塞後遺症,脳出血後遺症,脳動脈硬化症に使用されている8)。このフルナリジンは,めまい,頭痛,頭重感,肩こり,不眠などを改善するとされている4,5,8)。一方副作用として抑うつ状態が出現するとの報告2)もあるが,本邦ではそうした報告は少ない。われわれは,フルナリジン投与中に手首自傷を伴う抑うつ状態を呈した78歳の女性患者を経験したので報告したい。
フルナリジン(flunarizine)は作用接続性のカルシウム拮抗剤として開発され,脳血流増加作用,脳保護作用,抗めまい作用,血管内皮細胞保護作用,血液流動性改善作用があるとして,脳梗塞後遺症,脳出血後遺症,脳動脈硬化症に使用されている8)。このフルナリジンは,めまい,頭痛,頭重感,肩こり,不眠などを改善するとされている4,5,8)。一方副作用として抑うつ状態が出現するとの報告2)もあるが,本邦ではそうした報告は少ない。われわれは,フルナリジン投与中に手首自傷を伴う抑うつ状態を呈した78歳の女性患者を経験したので報告したい。
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