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文献詳細

雑誌文献

精神医学3巻10号

1961年10月発行

研究と報告

結核性髄膜炎後にみられた精神運動発作の1例

著者: 石川安息1 尾内秀雄1 柴田洋子1 森温理1

所属機関: 1東邦大学医学部神経精神医学教室

ページ範囲:P.845 - P.851

文献概要

まえがき
 近時,化学療法の進歩にともなつて,従来致命的であつた結核性髄膜炎の治癒率もいちじるしく上昇したことは周知のとおりであるが,それと同時に後遺症状として聴力・運動・知能障害,性格変化およびてんかん発作などが新たに注目されるようになつた1)〜4)。とくにてんかん発作との関係については,このような例の主要な病理学的変化が大脳半球基底面および側面に強い点から,側頭葉の病変に起因する精神運動発作との関連が興味ある問題として指摘されている1),5),6)
 今回,われわれは,幼時期に結核性髄膜炎に罹患し,その後まもなく性格変化とともに精神運動発作を示すにいたつた1例を経験し,その病因に関しての2,3考察をこころみる機会をえたので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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