文献詳細
特集 非定型内因性精神病
文献概要
筆者は昭和25年度日本精神神経学会総会における宿題「臨床脳波」において脳波が少なくとも精神神経学における1つの方法ないし手段であるかぎりそこに自らなる限界が存在すべきことをのべた。Bergerに始まりこんにちにいたる臨床脳波は,幾多先人の努力によりその価値,ならびにその占めるべき位置をほとんど確定した。
もちろん,基礎的,理論的にはこのような電気律動の本態,発制の機制においてきわめて多くの問題を含んでいるが,臨床的にすなわち疾患ないしは疾患群との直接の結びつきは「てんかん」に主として求められ,さらに強いていうならば脳腫瘍を含む脳内の器質的病変の局在部位決定にある程度の寄与が可能であるとするのが現在における臨床脳波の偽らざる姿であろう。
もちろん,基礎的,理論的にはこのような電気律動の本態,発制の機制においてきわめて多くの問題を含んでいるが,臨床的にすなわち疾患ないしは疾患群との直接の結びつきは「てんかん」に主として求められ,さらに強いていうならば脳腫瘍を含む脳内の器質的病変の局在部位決定にある程度の寄与が可能であるとするのが現在における臨床脳波の偽らざる姿であろう。
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