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真性てんかんの性格特徴—その2 ロールシャッハ・テストについて
著者: 大熊文男1
所属機関: 1同愛記念病院精神神経科
ページ範囲:P.119 - P.127
文献購入ページに移動 1.てんかんの性格特徴として,後藤7)のあげた「きちようめん・融通性に乏し」,「執拗・くどい」,「粘着性」のうち臨床的に主として「きちようめん・融通性に乏し」のみ著明に認められた15名と,上記3特徴を認めることのできた15名,計30名の真性てんかん患者についてロールシャッハ・テストを施行し,その成績を正常成人30名の対照資料の成績とあわせて比較検討を行なつた。
2.正常成人30名の成績との比較において,てんかん30名の成績に認められたロールシャッハ特徴は,T/R1の延長,Add. Sの存在傾向,Add. Fcの存在傾向を含めた副決定因数の増加,色彩反応におけるFC<CF+Cの傾向,Pの減少,D. R. の減少などであり,さらにT/R1 diff. の増大,dの減少傾向,低い修正BRS値を示す傾向であつた。
3.性格特徴にもとづいて分類したてんかん両群の成績の比較によると,性格特徴顕著な群では,性格特徴軽微な群に比べWとMが減少し,相対的にDとFMの増加する傾向が認められ,Rの減少傾向と両向型体験型は逆に性格特徴軽徴な群に多く認められた。
4.解答のさいの言語的表現に関する項目においては,てんかん両群に共通して認められたのは「微細な説明」と「過度の規定」であり,性格特徴の顕著な群に比較的広く認められたのは「まわりくどい説明・表現」,「言語的表現の不足」および「保続傾向」などであつた。
2.正常成人30名の成績との比較において,てんかん30名の成績に認められたロールシャッハ特徴は,T/R1の延長,Add. Sの存在傾向,Add. Fcの存在傾向を含めた副決定因数の増加,色彩反応におけるFC<CF+Cの傾向,Pの減少,D. R. の減少などであり,さらにT/R1 diff. の増大,dの減少傾向,低い修正BRS値を示す傾向であつた。
3.性格特徴にもとづいて分類したてんかん両群の成績の比較によると,性格特徴顕著な群では,性格特徴軽微な群に比べWとMが減少し,相対的にDとFMの増加する傾向が認められ,Rの減少傾向と両向型体験型は逆に性格特徴軽徴な群に多く認められた。
4.解答のさいの言語的表現に関する項目においては,てんかん両群に共通して認められたのは「微細な説明」と「過度の規定」であり,性格特徴の顕著な群に比較的広く認められたのは「まわりくどい説明・表現」,「言語的表現の不足」および「保続傾向」などであつた。
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