文献詳細
研究と報告
文献概要
われわれは臨床症状からみて,早期幼年自閉症と思われる2例を経験したので,ここに報告した。
1)基本症状である自閉は,明らかに存在しており,病像の基礎をなしている。
2)知能障害は,現段階では否定しえても,二次的出現の傾向はうかがわれている。
3)言語面でも症状は明らかに存在し,2例で類似したものであるが,行動面,感情面についての症状の出現には相違があり,病像をいろどつているともいえる。
4)早期幼年自閉症の本態が精神分裂病であるかどうかという点については,この報告からは何も言及できない。しかしこのような病像を示す疾患を記述することができることは確かである。
5)機質的な脳損傷の有無は,組織病理学的な検索にまつよりほかないであろう。
1)基本症状である自閉は,明らかに存在しており,病像の基礎をなしている。
2)知能障害は,現段階では否定しえても,二次的出現の傾向はうかがわれている。
3)言語面でも症状は明らかに存在し,2例で類似したものであるが,行動面,感情面についての症状の出現には相違があり,病像をいろどつているともいえる。
4)早期幼年自閉症の本態が精神分裂病であるかどうかという点については,この報告からは何も言及できない。しかしこのような病像を示す疾患を記述することができることは確かである。
5)機質的な脳損傷の有無は,組織病理学的な検索にまつよりほかないであろう。
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