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文献詳細

雑誌文献

精神医学3巻7号

1961年07月発行

研究と報告

精神病棟における治療的雰囲気の形成について—主治医制男女混合病棟のこころみ

著者: 若生年久1

所属機関: 1三重県立高茶屋病院

ページ範囲:P.561 - P.567

文献概要

 近時,多くの精神病院に立派な病棟,美しい庭,作業場などができ設備の面でも著しい改善がなされつつあるが,それでも医師,看護者の数が少く,十分な治療を行い難い状況の病院が多くあると考えられる。それゆえできるだけ医師と受持ちの全患者が接触するに便利な病棟管理形態を作り,同時に病棟に勤務するすべての人と患者との間に,あるいは患者と患者との間に,治療的に好ましい人間関係を形成しうるような,すなわち,治療的雰囲気のあふれた病棟をつくることがきわめて大切である。このとは単に人手不足や経済的理由,看護の能率化などからのみ要請されるのではなく,グループダイナミックスをうまく利用し,本質的に治療を促進せんとする医学的意味からもぜひ必要なことである。ここでは私どもが昭和34年9月1日より6カ月間実験的に行つた主治医制男女混合病棟という形式の病棟管理の経験を報告し,この問題に対する一つの資料を提供したいと考える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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