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文献詳細

雑誌文献

精神医学3巻8号

1961年08月発行

文献概要

研究と報告

新しい抗抑うつ剤Amitriptyline(Tryptanol)の臨床経験

著者: 中久喜雅文1 町山幸輝1 阿部完市1 石川清1

所属機関: 1東京大学医学部精神医学教室

ページ範囲:P.709 - P.712

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 新しい抗抑うつ剤amitriptylineをうつ状態を主とした33例,躁状態4例,神経症3例に使用し,その効果を検討した。
 本剤は定型的な内因性うつ病,反応性うつ病に対してかなり効果的である。また4例の躁病にも有効であつた。
 副作用としては口渇,ふるえ,発汗などの抗アセチルコリン作用が認められた。
 Imipramineの効果と比較した場合,抑うつ気分に対する効果自体はamitriptylineのほうカミ,mildであるが,副作用も同時にmildであり,また抗不安効果などの対症的な効果はAmitriptylineのほうが確実であるように思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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