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文献詳細

雑誌文献

精神医学30巻1号

1988年01月発行

研究と報告

「苦悩の重圧」からみた思春期やせ症の1治療例

著者: 親富祖勝己1 吉野啓子2 宮本忠雄2

所属機関: 1伊是名診療所 2自治医科大学精神医学教室

ページ範囲:P.27 - P.34

文献概要

 抄録 行動療法的アプローチによって症状の改善をみた思春期やせ症の症例を報告した。思春期やせ症は治療への導入もさることながら,治療そのものに困難を感じることが少なくない。そのレベルはさまざまであるが,本症のごく平均的な1症例を通じて,症状そのものの"苦悩の重圧"からその治療困難性を考察し,"二重のアレキシチミア"を手がかりに本症の特異な精神・身体状況の二分節化を試みた。すなわち本症は隠蔽された"苦悩の重圧"と"二重のアレキシチミア"が複雑に絡み合うことで,混迷した状況を作り出し,治療を困難化していると思われる。そして最後に本症への行動療法の適応についてその是非を論じた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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