文献詳細
研究と報告
文献概要
抄録 20歳時に糖尿病を診断され,そのコントロールのため入退院を繰り返すうちに,23歳頃から典型的なbinge eatingを始めbulimiaを呈した1女性例を報告した。bulimiaの発症にはしばしば美容を目的とした減食期の先行することが知られているが,本例では糖尿病コントロールのための食事療法が同様の契機となったと考えられた。このような意図的節食の失敗がloss of self-controlとしてbinge eatingへ導く心理機制を,症例の心理検査・治療過程から得られた所見を基に指摘した。
糖尿病とbulimiaの合併はその生命予後の重篤さ,難治性,およびbulimiaの心理機制の理解への寄与からして格別の注目に値すると思われる.
糖尿病とbulimiaの合併はその生命予後の重篤さ,難治性,およびbulimiaの心理機制の理解への寄与からして格別の注目に値すると思われる.
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