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文献詳細

雑誌文献

精神医学30巻11号

1988年11月発行

文献概要

展望

総合病院におけるリエゾン精神医学

著者: 小林建太郎1 渡辺昌祐1

所属機関: 1川崎医科大学精神科学教室

ページ範囲:P.1176 - P.1186

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I.はじめに
 この10年間の日本における精神医学で最も関心を集めている分野の1つがリエゾン精神医学である。リエゾン精神医学とは身体医療を受ける患者の心理・社会面にかかわる問題を積極的に取り上げ,それに対して精神科と臨床各科の連携に基礎をおく診療,教育,研究活動を行う領域であり58),精神科と各科を結ぶ掛け橋で対話の場である。
 リエゾン精神医学はConsultation-liaison Psychiatryと呼ばれるように,その臨床活動をコンサルテーションとリエゾンの2つに大別することも可能である59)。コンサルテーションとは従来から行われてきた他科からの要請に応じるどちらかといえば疾患中心的,よりpassiveな活動なのに対し,リエゾンはより組織的な活動で他科との連携を確立し,様々な治療関係に働きかけるactiveな関係中心的臨床活動といえよう。この論文ではコンサルテーションとリエゾンを合わせた意味としてリエゾン精神医学という言葉を使用した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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