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文献詳細

雑誌文献

精神医学30巻11号

1988年11月発行

シンポジウム 痴呆とパーキンソニズム

パーキンソン・痴呆コンプレックス(グアム)

著者: 村上信之1

所属機関: 1国立療養所東名古屋病院神経内科

ページ範囲:P.1269 - P.1276

文献概要

I.はじめに
 パーキンソン病にしばしば痴呆を合併することが改めて注目され,報告も多くみられるようになった1,2)。また種々の神経疾患の中で,いわゆるパーキンソニズムを伴う一群に痴呆を合併することも同様に注目され,分類整理されてきている3)
 これらの疾患,すなわちパーキンソニズムと痴呆を呈する疾患を時としてパーキンソニズム痴呆コンプレックス,Parkinsonism-dementia complex(以下PDと略)と安易に呼ぶことがあるが,これは本来はグアム島のChamorro人に地域的に発生する特異な神経疾患に与えられた臨床的,および病理学的診断名で,PDは明らかに確立された疾患概念である。本稿ではPDの概説を行い,紛らわしい使い方を避ける意味で,またパーキンソン病やアルツハイマー病,他の類縁疾患とは種々の面で異なることを再認識し,全体像を理解することを目的とする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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