文献詳細
文献概要
創刊30周年記念特集 精神医学—最近の進歩 第2部
精神医学と心身医学
著者: 片山義郎1
所属機関: 1井之頭病院
ページ範囲:P.411 - P.414
文献購入ページに移動I.はじめに
ある特定の身体疾患をもった患者に対して精神分析的アプローチを行ったことで産声をあげた近代の心身医学(psychosomatic medicine)は,すでに半世紀余の歴史を背負ったことになる。
それは,周知のように,シャルコー(J. M. のCharcot,1825-1893)のもとで神経病学を学んだフロイト(S. Freud,1856-1939)の研究に端を発したものであり,ヒステリーの臨床研究にもとづくものであった。つまり,心理・情動的葛藤が失立-失歩(astasia-abasia)のような身体症状に置き換わる転換(conversion)機制の解明に示唆を受けたのであった。
ある特定の身体疾患をもった患者に対して精神分析的アプローチを行ったことで産声をあげた近代の心身医学(psychosomatic medicine)は,すでに半世紀余の歴史を背負ったことになる。
それは,周知のように,シャルコー(J. M. のCharcot,1825-1893)のもとで神経病学を学んだフロイト(S. Freud,1856-1939)の研究に端を発したものであり,ヒステリーの臨床研究にもとづくものであった。つまり,心理・情動的葛藤が失立-失歩(astasia-abasia)のような身体症状に置き換わる転換(conversion)機制の解明に示唆を受けたのであった。
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