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文献詳細

雑誌文献

精神医学30巻5号

1988年05月発行

文献概要

短報

コンピュータ技術者と販売店員の精神保健—職種による違い

著者: 渡辺登1 増野純2

所属機関: 1国立精神・神経センター精神保健研究所 2(財)産業保健研究財団

ページ範囲:P.586 - P.588

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I.はじめに
 近年,職場には技術革新や高年齢化,女性の進出など大きな変化が訪れている。このうちコンピュータで代表される技術革新によって,プログラム設計や膨大な情報量の入出力,計器の集中制御等に従事するコンピュータ技術者には,心身の健康障害がみられることがある1,3,6,7,12)。こうしたコンピュータ機器を相手とした技術者は,他の職種たとえば顧客を相手に商品を売る販売店員と比較して,精神健康がより悪い状態にあるのではないかと推測されるが,そうした実態に関する検討はなされていない。
 今回,我々はコンピュータ会社および販売会社に勤務する労働者へ精神障害のスクリーニングテストとして開発された調査用紙を配布し,機器あるいは人間を相手とする職種によって精神健康に差異があるかどうか調査したので報告し,若干の考察を加えたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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