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文献詳細

雑誌文献

精神医学30巻6号

1988年06月発行

研究と報告

脳手術後の意識障害を背景に反響書字を呈した1例

著者: 波多野和夫1 浅野紀美子2 立岡良久2 森宗勧2 山村邦夫3 寺浦哲昭3

所属機関: 1国立京都病院精神神経科 2京都市身障者リハビリセンター神経内科 3京都市立病院脳神経外科

ページ範囲:P.627 - P.633

文献概要

 抄録 聴覚性並びに視覚性反響書字の1例を報告した。症例は多発性脳動脈瘤破裂の術後の意識障害を背景に反響書字の出現を見た。反響書字は視覚性反響書字と聴覚性反響書字の両方が観察された。本例に見出された精神神経症状のうちで,意識障害,変形過多,超皮質性感覚失語,反響言語,過剰書字の5症状に注目し,これらの要因が反響書字の出現に関与した可能性を検討し,反響書字を種々様々な形を取り得る反響症状一般の中の一形式として,他の反響症状との関連において理解することが重要ではないかという趣旨を提言した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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