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文献詳細

雑誌文献

精神医学30巻6号

1988年06月発行

文献概要

シンポジウム 地域ケアと精神保健

東京都における地域精神保健医療活動の歴史と現状

著者: 蜂矢英彦12

所属機関: 1前東京都立中部総合精神衛生センター 2現財団法人精神医学研究所附属東京武蔵野病院

ページ範囲:P.673 - P.677

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 必ずしも地域精神保健活動を背負ってきたとも言えず,また常にその第一線にいたと言い切ることもできない私が,このシンポジウム「地域ケアと精神保健」を司会し,その歴史と現状を語るのに適任かどうかには問題があるかもしれない。しかし,昭和30年代後半からの地域精神衛生活動への胎動を体験し,最近の18年間は病院精神医療を外から見る立場で,地域活動に参画しつつその発展を見詰めてきた一人ということでお許しをいただく。
 私自身の地域精神衛生・医療活動の経験は,沖縄県の先島(宮古・八重山群島)での実践に始まる。沖縄が本土復帰する前の昭和42年12月から翌年3月までの僅か3ヵ月間,短期間で交替する派遺医としての仕事に過ぎず,先島の精神障害者にとってどれだけ役立ったかは疑問だが,私にとっては,その後の精神科医としての方向を左右するほどの鮮烈な体験であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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