文献詳細
シンポジウム 地域ケアと精神保健
文献概要
筆者は,過去10年間,栃木県の精神衛生センター長として精神衛生活動を行ってきた。最後の2年間は今市保健所の所長も兼務することになったが,一般の保健における精神衛生の重要さということにも気づかされた。そして,地域活動をすすめるに当たっては,グループというものが大切であり,問題ともなるにもかかわらず,グループに対する考え方や技術が必ずしも十分とはいえないことに気がついた。
筆者は,慈恵医大で森田療法を学び,一方でサイコドラマに取りくんできた。サイコドラマをはじめた初声荘病院は,"治療共同体"の理念で運営されていた病院である。そしてそこでCaplanの"予防精神医学"と出会い,それを三崎保健所の嘱託医として実践してみた。それが登校拒否をかかえた教師達に対する集団コンサルテーションであり,アルコール問題連絡協議会である。ヨーロッパから帰国したばかりの斎藤学氏と出会ったのもそのときである。
筆者は,慈恵医大で森田療法を学び,一方でサイコドラマに取りくんできた。サイコドラマをはじめた初声荘病院は,"治療共同体"の理念で運営されていた病院である。そしてそこでCaplanの"予防精神医学"と出会い,それを三崎保健所の嘱託医として実践してみた。それが登校拒否をかかえた教師達に対する集団コンサルテーションであり,アルコール問題連絡協議会である。ヨーロッパから帰国したばかりの斎藤学氏と出会ったのもそのときである。
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