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文献詳細

雑誌文献

精神医学30巻7号

1988年07月発行

文献概要

研究と報告

Bulimiaの視床下部—下垂体—性腺系について

著者: 切池信夫1 西脇新一1 永田利彦1 前田泰久1 川北幸男1

所属機関: 1大阪市立大学医学部神経精神医学教室

ページ範囲:P.739 - P.744

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 抄録 無月経や稀発月経を示すbulimia 9例とanorexia nervosaの過食型6例(過食型群),摂食制限型7例(摂食制限型群)に,100μgのLH-RH負荷を行い,血漿LH,FSHの分泌反応様態について検討した。LH,FSHの平均基礎値においてanorexia nervosaの2群がbulimia群より低く,LH-RHに対するLHの反応において,摂食制限型群の57%,過食型群の50%に無〜低反応を認めたのに比し,bulimia群は全例とも正常な反応で,そのうち稀発月経の患者は無月経の患者より良好な反応を示した。FSHの反応において摂食制限型群の67%,過食型群の33%に無〜低反応を認めたが,bulimia群では11%であった。anorexia nervosaにおいて,LHの基礎値,LH-RHに対するLHの反応パターンは,体重と関係していたが,bulimiaにおいては,低体重や過食による二次的影響とは考えられない視床下部機能異常の存在が示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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