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文献詳細

雑誌文献

精神医学31巻1号

1989年01月発行

文献概要

特集 サーカディアンリズム—基礎から臨床へ

ヒトのサーカディアンリズム—光同調機序

著者: 本間研一1

所属機関: 1北海道大学医学部生理学教室

ページ範囲:P.33 - P.40

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I.はじめに
 ヒトの睡眠覚醒や深部体温,ホルモン分泌にみられる24時間リズムが,24時間に近い周期をもつ内因性の振動機構(生物時計)に支配されていることは広く認められている。しかし,この比較的長い周期の生体振動がいかにして発現するのか,24時間周期の外部環境にはどのようにして同調しているのか,またリズム同調に関与する環境因子(同調因子)は何か,という問題については不明な点が多い。
 一般にサーカディアンリズムの解析は,環境の周期性を取り除いた条件(恒常条件)下で,フリーランリズムを対象として行われることが多い。しかし,ヒトの機能を恒常条件下で解析することは必ずしも容易ではない。ヒトの場合,恒常条件を得るためには光や温度の他に,社会的環境も一定にする必要があり,実際には社会的接触を絶つ隔離実験を行わなければならない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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