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文献詳細

雑誌文献

精神医学31巻10号

1989年10月発行

研究と報告

深夜に見られる過食症状について

著者: 高木洲一郎1 成田洋夫1 畠山秀丸1 宮田正子1 浅井昌弘2 保崎秀夫2 伊藤洸3 横山尚洋4 今坂康志4 久場川哲二5

所属機関: 1国立東京第二病院精神科 2慶応義塾大学精神神経科学教室 3武田病院 4大泉病院 5亀田総合病院精神科

ページ範囲:P.1014 - P.1019

文献概要

 抄録 深夜の過食症状について,症例を提示し考察した。症例は深夜の過食に関する訴えのあった12例で,全例が女性。年齢は14歳〜31歳で,いずれもDSM-Ⅲ-Rによるbulimia nervosaの診断基準を満たす。深夜に見られる過食症状には以下のようなタイプがある。①過食中のことを本人はほとんど記憶していないもの。②夜間睡眠中,中途覚醒し過食するもの。過食の記憶は存在するが,不確実なことがある。これには完全に覚醒後行うものと,まだもうろうとした状態から始めるものがある。③昼夜逆転の生活の結果,過食が深夜の時間帯になったもの。④夜間に始まった過食が延々と数時間続き,深夜に及ぶもの。深夜の過食行動に限ってみれば,睡眠リズムの調節,生活指導などにより,症状は比較的短期間で改善する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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