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文献詳細

雑誌文献

精神医学31巻2号

1989年02月発行

文献概要

短報

周産期より抗精神病薬治療を開始した精神分裂病の1例—患者および新生児のHaloperidol血中濃度

著者: 松本三樹1 高橋三郎1 宮岸勉1 笠茂光範2 帰山雅人3

所属機関: 1旭川医科大学医学部精神医学科 2旭川医科大学医学部産婦人科 3旭川医科大学医学部小児科

ページ範囲:P.181 - P.184

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I.はじめに
 周産期の患者に対して抗精神病薬を用いる場合,薬物の胎児への影響について十分に配慮し,胎児の安全に留意すべきことはいうまでもない。しかし,選択薬剤および投与量が胎児に与える影響に関する参考文献は少なく,しばしば児の安全に不安を抱きながらも薬物治療を開始せざるを得ないのが現状である。
 今回我々は,妊娠後期に精神分裂病が再燃し,haloperidol(以下HPDと略)治療中に出産した1症例を経験し,さらに,約1年9カ月にわたって児の経過を観察する機会を得た。そこで,本症例およびその新生児のHPD血中濃度を中心に報告し,薬物の胎児への影響について若干の考察を加える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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