icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学31巻4号

1989年04月発行

短報

家族性アルツハイマー病の1家系

著者: 土井章良1 森吉利弘2 洲崎日出一3

所属機関: 1川村医院 2田岡東病院 3徳島市立園瀬病院

ページ範囲:P.415 - P.418

文献概要

I.はじめに
 Alzheimer病(以下ADと略す)の大部分では家族歴がなく,一般にAD全体としては遺伝性の関与は少ないとされている1,2,5。しかし,例えば,ADの60%には家族歴が全くない4,9)としても,残る40%にはあるとすれば少ないとは言えないような印象も受ける。ただ,これに答えるべき広範で詳細な疫学的資料は,方法論的に困難が多いため少ないのが現状のようである7)
 一方,数は少ないが,発病年齢の早くて,重症で,遺伝性が強く2,4,15),常染色体性優性遺伝の形式を示す家系が報告されている。その数は50家系以上と表現されている1)。本邦では,14例の家族性AD(以下FADと略す)が報告され,そのうち6例がこれに相当すると思われる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら