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短報
独語妄想と寝言妄想を呈した1症例
著者: 笠原敏彦1 中江義孝2
所属機関: 1北海道大学医学部精神医学教室 2中江病院
ページ範囲:P.419 - P.422
文献購入ページに移動「他人に知られたくない考えが,自己の意志に反して独語の形で口から洩れ出て,周囲の人に聞かれてしまう」という症状構造をもつ独語妄想4,6)や,それが睡眠中に寝言の形で生じると病的に確信される寝言妄想4)は,他の精神病性妄想とはかなり異なったかたちで患者に大きな苦痛を与え,その日常生活を著しく妨げる2,3)。
本論では,独語妄想と寝言妄想の両方を呈した1例を紹介し,それらの妄想症状の臨床的特徴について検討する。われわれの知る限り,独語妄想と寝言妄想を同時に呈した症例の具体的な報告はこれまでなされていない。
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