icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学31巻6号

1989年06月発行

短報

突発性脳波異常を呈した自己臭症の1例

著者: 木戸日出喜1 島田真由美1 岡田淳夫1 山口成良1

所属機関: 1金沢大学医学部神経精神医学教室

ページ範囲:P.674 - P.676

文献概要

I.はじめに
 「自分の身体から不快な臭いが発散して,周囲の人に不快感を与えて,そのために自分が忌避される」という自己臭体験について,精神病理学的見地からの報告は多く,自我漏洩症候群2),思春期妄想症4)としてとらえようとする方向,人間学的研究5)など多彩である。しかし,その生物学的側面についての報告は多くない。著者らは,自己臭体験だけで単一症候的に経過した症例(自己臭症)に脳波上,突発性放電(paroxysmal discharges)を認め,抗てんかん薬により著しい改善を示した1例を経験した。本症例の臨床経過と脳波所見の推移を報告すると共に,若干の考察を加える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら